AIO対策の基礎知識(更新: 2026/3/14)

言及シェアとは?AIにおけるブランド露出の新指標

言及シェアとは何か?

言及シェア(Mention Share)とは、特定のトピックや質問に対してAIが生成する回答の中で、各ブランドがどの程度の割合で言及されるかを示す指標です。

従来のSEOでは「検索順位」や「オーガニックトラフィック」が主要な指標でしたが、AI検索の時代では、ユーザーがWebサイトを訪問する前にAIの回答で情報収集を完了してしまうケースが増えています。そのため、AIの回答の中で自社ブランドがどれだけ存在感を示せているかを測る新しい指標が必要になりました。

それが「言及シェア」です。

言及シェアの計算方法

基本的な計算の流れ

言及シェアは、以下のプロセスで算出されます:

  • ステップ1:特定のキーワード(例:「快眠」)に関連する複数の質問をAIに投げかける
  • ステップ2:AIの回答文を分析し、各ブランドの言及を検出する
  • ステップ3:全回答における各ブランドの言及比率を算出する

計算例

具体的な例で見てみましょう。「快眠」というキーワードに対して5つの質問をChatGPTに投げかけ、以下の結果が得られたとします:

  • 質問1の回答:SleepWell、NightRest、DreamPillowが言及
  • 質問2の回答:SleepWell、NightRestが言及
  • 質問3の回答:NightRest、DreamPillow、SleepWellが言及
  • 質問4の回答:SleepWellが言及
  • 質問5の回答:NightRest、DreamPillowが言及

この場合の言及回数は:

  • SleepWell:4回(5問中4問で言及)
  • NightRest:4回(5問中4問で言及)
  • DreamPillow:3回(5問中3問で言及)

言及シェアに換算すると:

  • SleepWell:36.4%(4÷11)
  • NightRest:36.4%(4÷11)
  • DreamPillow:27.3%(3÷11)

複数のAIプラットフォームを横断した計算

より正確な言及シェアを把握するには、ChatGPT、Gemini、Claude、Perplexityなど複数のAIプラットフォームで同じ調査を行い、総合的に分析することが重要です。

AIプラットフォームごとに回答の傾向が異なるため、特定のAIだけを見ていると偏った結論になりかねません。AI検索でブランドが推薦される仕組みで解説しているように、各AIには固有の特性があります。

なぜ言及シェアが重要なのか

1. 検索行動の変化に対応した指標

従来の検索では、ユーザーは検索結果の一覧を見て、リンクをクリックしてサイトを訪問していました。しかし、AI検索ではAIの回答を読むだけで意思決定をするユーザーが増えているのが現実です。

つまり、Google検索で1位を取っていても、AIの回答に自社ブランドが登場しなければ、AI検索ユーザーの目に触れる機会を逸していることになります。

2. ブランドの「AI上の存在感」を数値化できる

「自社はAI検索で露出できているのか?」——この漠然とした疑問を、言及シェアという定量的な指標で答えられるようになります。数値化できることで、以下が可能になります:

  • 経営層への報告・説明が容易になる
  • 施策の効果測定ができる(施策前後で言及シェアがどう変化したか)
  • 競合との比較が明確になる
  • KPIとして目標設定ができる

3. 時系列での追跡が可能

言及シェアを定期的に計測することで、時系列での変化を追跡できます。これにより:

  • AIO対策の施策効果をトレンドとして把握できる
  • 競合ブランドの動きを早期に察知できる
  • AIのアルゴリズム変更の影響を検知できる

例えば、ある月に大手メディアで自社の比較記事が掲載された後、言及シェアが5ポイント上昇した場合、「メディア掲載がAI検索での露出に効果がある」という仮説を検証できます。

言及シェアと類似指標の違い

言及シェア vs 検索順位

検索順位は特定のWebページの表示位置を示しますが、言及シェアはAIの回答文全体におけるブランドの存在感を示します。検索順位が高くても言及シェアが低いというケースは珍しくありません。

言及シェア vs Share of Voice(SOV)

マーケティングでよく使われるShare of Voice(SOV)は、広告出稿量やメディア露出量に基づく指標です。一方、言及シェアはAIの回答における露出に特化した指標であり、広告費をかけなくても改善できる点が異なります。

言及シェア vs ブランド認知度

ブランド認知度は消費者の「知っている」割合ですが、言及シェアはAIが「推薦する」割合です。認知度が高くても、AIに推薦されるかどうかは別の問題です。

言及シェアを活用したAIO対策の進め方

1. ベースラインの測定

まず、現時点での自社と競合の言及シェアを測定しましょう。AIOPulseでは、キーワードを設定するだけで複数のAIプラットフォームにおける言及シェアを自動的に計測できます。

2. 目標設定

現状の数値を把握したら、具体的な目標を設定します:

  • 3ヶ月後に言及シェアを〇〇%から△△%に引き上げる
  • 主要競合Aとの言及シェアの差を□□ポイント縮める
  • 新しいキーワード領域での言及シェアを〇〇%以上にする

3. 施策の実行と効果測定

コンテンツ戦略やPR施策を実行し、言及シェアの変化を定期的にモニタリングします。効果が出ている施策を強化し、効果が薄い施策を見直すPDCAサイクルを回しましょう。

4. LLM別の分析

AIプラットフォームごとに言及シェアを分析することで、どのAIで強く、どのAIで弱いかを把握できます。例えば:

  • ChatGPTでは言及シェアが高いが、Geminiでは低い → Google検索での露出強化が必要
  • Perplexityでの言及が少ない → 最新コンテンツの発信を強化

言及シェアの限界と注意点

言及シェアは強力な指標ですが、いくつかの限界もあります:

  • AIの回答は毎回異なる可能性がある:同じ質問でも、タイミングや文脈によって異なる回答が返る場合がある。統計的に有意な結果を得るには、十分なサンプル数が必要
  • 言及の質は別途評価が必要:単に名前が出るだけでなく、ポジティブな文脈で推薦されているかどうかも重要
  • 直接的なビジネス成果との相関は発展途上:言及シェアがCV(コンバージョン)にどの程度影響するかの研究はまだ初期段階

まとめ:AI時代の新しいKPI

言及シェアは、AI検索が普及する中でブランドの存在感を測る最も重要な指標の一つです。SEO時代の「検索順位」に相当する、AIO時代のコアKPIと言えるでしょう。

AIO対策のROIを考えるでは、言及シェアとビジネス成果の関係性について、さらに詳しく解説しています。

自社の言及シェアがどのような状況か気になる方は、無料診断を試すことで第一歩を踏み出せます。

関連記事

AIがあなたのブランドを推薦しているか無料診断

URLを入力するだけ。登録不要・30秒で結果が分かります。

無料で診断する →